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文化財~轟の甌穴群~

ページID:0002726 更新日:2012年1月1日更新 印刷ページ表示

轟の甌穴群

 轟の甌穴群

 

 広見川には急流が多く、各所に甌穴が見られます。岩盤や河岸を削りながら流れる砂や礫は、河床の凹所では滞留して回転し、長年をかけて鍋状の穴をあけていきます。これが甌穴で、カメ穴とかポットホールとも呼ばれていいます。広見川ではこの他に延川轟や大滝橋下の轟が見られます。
 広見轟は3甌穴中で最も規模が大きく、轟橋の下流に幅80m、長さ160mにわたって分布していて、甌穴の数は昭和58年(1983)広見中科学部の調査でも330個以上を数えました。大きさも直径3cmのものから2mに及ぶものまであり、深さも僅か数cmのものから1.1mと変化に富んでいます。形も円形で1個ずつのものから二重、三重に重なった二重火山型、箱型、舟底型…など千差万別です。
 甌穴の分布は、成因や変遷から西側の部分、中央部分、東側の部分に分けることができます。

○西側の部分…国道側にあって現在大部分は竹や雑木に覆われています。岩盤は中央部分の水面より約1mも高く甌穴の跡には土砂が堆積し、草や樹木が生えています。このため甌穴の大部分は見れませんが、洪水で洗われた一部分には甌穴110個を数えました。
○中央部分…この部分は現在も水流による浸食が続き、変化に富んだ奇岩を作り続けています。ここは甌穴は147個と最も多く、直径1m以上の大型甌穴も5個見られます。なかには大型の古い甌穴中に小型の甌穴が十数個入った親子型も見ることができます。
○東側の部分…この部分は水量が多く激流となり、岩盤を深くえぐり取り渕を形成しています。この渕の東側には甌穴68個が見られ、夏には激流を鮎が滝登りしている様子を観察することができます。一番スリルを楽しめるのは東側だといえます。
 広見川の水は、数千年間延々と岩肌を刻み続けてきました。その自然の営みが我々に美しい造形美の景色を贈ってくれ、その天然の奇岩、怪岩は、春のツツジ、夏の若鮎の躍動、桂林を思わせる雪景色など、私たちを楽しませてくれる自然の宝です。 (町指定記念物)

 

360°ビュー  360°ビュー

 

所在地:広見轟
指定年月日:昭和52年10月28日

 

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